不思議な話シリ−ズ

2001年10月11日
あまりこういう事を書くと疑われそうなので控えていたのですが小出しにしてみれば、というリクエスト(?)にお応えして書いてみようと思います。
あれは保育園か、小学校一年生の頃。その頃の友人関係は家が近いの一点に尽きる。私は一番家が近かった女の子と遊んでいた。
その子の家で、電話ごっこをしようという事になり、壊れたリカちゃん電話を持ち出した。「もしもし、私リカちゃん」という例のアレである。
壊れている上電池も入っていなかったので、リカちゃんは何も応えてくれない。でも私たちはリカちゃんと遊びたい訳ではなかったので、気にせずダイアルを回す。
適当に、3回程回した所で受話器からガチャガチャと音がした。ピンク色の電話の中央で、リカちゃんがこちらを見て笑っている。
電話は空洞なので、何かの音が反響しているのかと考えているうちに、聞き覚えのある声が、受話器から聞こえてきた。
「もしもし?もしもし?」うろたえた私がその時何か言ったかどうかは覚えていない。ただすぐに、相手から名前を呼ばれる。
それは私の母だった。電池の切れたおもちゃの電話から、私の家に電話がかかったのだ。私は家の電話番号も知らなかった。ダイヤルも3回くらいしか回していない。そもそも、電話としての機能など本当はついていないリカちゃん電話なのだ。
驚いて私は電話を切った。家に帰ると母から普通に、「何、電話なんかしてきて」と言われ、あれはやっぱり現実だったのかと確認した。もちろん、家族は誰も信じていない。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

まだテーマがありません

この日記について

日記内を検索